BOND大学MBAの授業紹介 ★Marketing Strategy (マーケティング戦略)

コロ助はBOND-BBT MBAの卒業生です。

 

コロ助が受講したBOND-BBT MBAの授業内容を紹介します。これからBOND-BBT MBAへの挑戦を考えている人の参考になればと思います。なお現在では授業内容が変わっているかもしれませんのでご注意ください。今回はMarketing Strategy(マーケティング戦略)を紹介します。

 

 

Marketing Strategy

 

MBAらしい授業で、ハーバード・ビジネスケースを使って様々なマーケティング戦略に対してクラスメイトとオンライン上でディスカッションを行う授業です。

 

全部で5つのビジネスケースを使います。コロ助のときは以下の5つのケースでした。

 

 

Reed Supermarket
アメリカミシガン州にあるスーパーマーケットのReed。高品質の商品を売りにしていたが、近年はコストコやウォルマート、その他の競合が押し寄せている。市場調査でもReedは「質が高いが値段も高い」と思われている。そこでReedは「ダラースペシャル」という破格の安売りセールを行うが・・・

 

Showrooming at Best Buy
家電量販店のBest Buy。近年はオンラインで家電を購入する人が増え、Best Buyの店舗で商品を見るものの実際の購入はオンラインで安いところですませる消費者が増えている。そこでBest Buyはプライスマッチング(他店の方や安い場合は値段を合わせる手法)をはじめるが、当然オンラインストアに価格を合わせることは利益率を圧迫する。このままプライスマッチングを続けるべきなのだろうか・・・

 

Los Angeles Philharmonic Orchestra
ロサンゼルスを拠点とするオーケストラのLAフィルハーモニック。カリスマ指揮者のDudamelを抱える人気楽団だが、オーケストラ楽団の慢性的な資金不足、寄付金不足、若者のオーケストラ離れもあり、経営は思わしくない。どのように楽団を立て直していくべきだろうか・・・

 

LongChamp
フランスのブランド、ロンシャン。もともと革製品を扱う高級ブランドであったが、Le Pliageというナイロン製の安価な女性向けバッグを販売したところ大ヒット。ロンシャンの看板商品となった。 一方でロンシャンといえばお手頃価格のLe Pliageというイメージが定着し、従来のラグジュアリ商品の販売にも影響を与えるように・・・

 

IKEA
スウェーデン発祥の家具店イケア。「安くてもオシャレ」というポジショニングで、世界各国で成功している。アメリカではもともと家具は長く使うもので頻繁に買い替える文化はなく、耐久性の低いIKEAの製品は受け入れられなかった。しかし積極的にテレビCMなどの広告キャンペーンを打ち、こうした文化自体を変えていく。 更なるIKEAの成長のためにはどのような方法が考えられるだろうか。

 

 

ディスカッション

 

毎週、上記で紹介したような1つのケースが与えられ、それについてAirCampusというオンライン上の掲示板でクラスメイトとディスカッションを行います。

 

ケースは英文で書かれた10~15頁程度のもので、毎週それを事前に読んでからディスカッションに望む必要があります。

 

最低1週間に1回以上、オンラインでのディスカッション(掲示板への投稿)が単位を取るための最低条件です。そのケースに関する自分の意見をだいたい2000~4000字くらいで投稿します。

 

その自分の投稿に対してクラスメイトからコメントが入る。もしくはクラスメイトのコメントに対して自分が返信する。この繰り返しで議論を深めていきます。

 

コロ助は大体1週間で20回くらいは発言するように心がけていました。

 

 

ケースレポート

 

毎週行うディスカッションのまとめとして、レポートを毎週提出します。例えば1週目はReedの今後の戦略に関するレポート、2週目はBest Buyの今後の戦略に関するレポートといった具合です。

 

レポートは日本語で書きます。特に文字数に関する規定はありませんが、コロ助は大体毎週5000~6000文字くらいの文字数でまとめていました。

 

 

Virtual Classroom

 

毎週ケースの最後に、総評という意味でオンラインでの1時間のライブ授業を行います。ニューヨーク在住の先生が熱血指導してくれます。生徒同士のディスカッションではなく、先生からのフィードバックというような位置づけです。この場でいろいろ先生に質問することも可能です。

 

授業は日曜日の夜中でした。授業への参加は必須となりますが、万が一都合が悪く参加できなかった場合は後で録画を見ることも可能です。これがオンライン授業の良いところですね。

 

 

最終レポート

 

最終レポートは毎週のディスカッションとは別に英文のケースを与えられ、それに関する考察レポートを作成します。日本語です。文字数制限は4500文字でした。

 

最終レポートの課題は授業の初めから公表されているので、時間に余裕のある人は前もってどんどん進めておいた方がよいでしょう。まぁ時間に余裕なんてある人はいないと思いますが・・・

 

 

総評

 

ディスカッションが白熱する授業です。クラスメイトに恵まれるとめちゃくちゃ面白い授業になります。コロ助がこの授業を受けたときは一緒に受けたクラスメイトが優秀な人が多く、先生からも「こんなにディスカッションが盛り上がったのは初めてかもしれない」との言葉をいただきました。

 

多い週は掲示板のディスカッションの投稿がクラス全員で600近くまで付くこともあり、これらのコメントに目を通すだけでも相当時間がかかるでしょう。

 

毎週「ディスカッションに参加する」「週末までにケースレポートを完成させる」「翌週の英文ケースを読み込んで準備をしておく」という作業を同時並行的に進める必要があります。またこの授業は選択科目です。同じ時期に別の必修授業を受けている人も多いでしょう。そうなると毎週かなりの勉強量が求められます。

 

実際コロ助はこの授業と同時にEconomics for Managersという必修授業を受けており、MBA生活2年半の中でいちばん睡眠時間が短い時期でした。朝5時までレポートを書いて1時間だけ寝て会社に出社して・・・みたいな日が続き、体力的には限界ぎりぎりでした。

 

この授業自体で何かマーケティングに関する理論やフレームワークを学んだりするわけではなく、あくまでケースに基づくディスカッションが授業のメインです。黙っていては何も身につかないので、積極的にディスカッションに参加していきましょう。

 

ハーバードのケーススタディーということで、取り扱うケースが若干古いという感は否めません。しかししっかりと練りこまれたケーススタディーであり、マーケティングに関する様々な考察を行うのには十二分に役立ちます。またBond-BBTでは別途RTOCS(Real Time Online Case Study)と呼ばれる「実在の企業のたった今直面している問題」をケーススタディーの題材として扱う授業もありますので、最新のケースはそちらで学ぶこともできます。

 

コロ助は座学でのMBAの授業を受けたことがないので、実際に教室でクラスメイトとディスカッションを行う際にどのような形で進められていくのか想像でしかわかりませんが、オンラインでのディスカッションはこれに近い疑似体験ができるものと思います。むしろ実際の教室とは違いオンラインではクラスメイトのコメントに対して時間をかけてリサーチしてから反論することができるので、より議論の質は深まるのではないかと思います。

 

選択授業ですが、取って損はない授業です。むしろ取らないという選択肢がないくらい、積極的にとってもらいたい授業のひとつです。逆に楽して単位だけとって卒業したいと考えている人は取るべきではありません。

 

 

鳥谷コロ助
  • 鳥谷コロ助
  • へぼい外資系リーマンです。英語はいまだに勉強中。TOEIC875点。Bond-BBT MBA。英語学習とMBAと資産運用についてのブログを書いています。平飼いの卵とフェアトレードを好みます。金持ち父さんになるために日々悪戦苦闘。面白いことと平和なことが好きです。

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